【完】幼なじみのあいつ ~翔ちゃんサイドストーリー~
気になって二人の様子を見ていると、突然亮平が鈴のホッペにキスしやがった。
その光景に驚きカーッとなった俺は、亮平と鈴の前に姿を現した。
「鈴!亮平!!なにしてんだ?」
あまりの怒りに自分の声色が、かなり低くなっていたのが分かる。
「なにしてる?鈴のホッペにキスしてただけだが…?」
こいつは俺を挑発しているのか?
それとも喧嘩吹っかける?
よく分かんねぇがただ言える事は、こいつは俺を敵だと思っているって事だ。
その証拠に俺を見る亮平の目は、酷く冷たい。
そして俺もきっと、こんな目をしているんだろうな---
もうこいつに鈴は任せられないと感じた俺は、鈴をおぶると言った。
しかしヤツは鈴を、一向に離そうとはしなかった。
「俺は鈴が好きだ」
突然の、鈴を好き発言。
それがどーした?
そんな事は知っている。
だからなんなんだよ?
訝しげに亮平を見ていたら、ヤツはとうとう言いやがった。
いずれは鈴と付き合うと---