【完】幼なじみのあいつ ~翔ちゃんサイドストーリー~


カワイコぶりながら首を傾げて、上目づかいで俺を見るノブの腕を払う。




「あれは鈴限定ーっ」


恥ずかしげもなくそう言ってのけると、ノブは俺の事をジッと見てきた。


なんだよっ?




「そんなの知ってますよー。つーか、みんな知ってます。バレバレッスよ」


そう言ってノブはニヤッと笑いながら、すぐに俺から離れて行った。




「…えっ?」



ばれてる?

俺が鈴の事を好きだって事がか?



うわっ、恥かしぃ---


その後、試合は結局2点差のままキャプテン率いるチームが勝った。




整列している時に、キャプテンが俺と握手を交わしながらニヤニヤする。



なんだよ?


と睨んだら、鈴とのあの作戦Zが良かったと言ってきた。



しかしそんなにニヤニヤ言われたって、俺は全く嬉しくない。


だから睨みつけてやった。



睨んだにも関わらず、キャプテンは更に目を細め笑っていたのはなんでだろうか?


まぁ、いい---




俺達チームは次の試合を観戦する為に、床にペタリと座った。


床が冷たくて気持ちがいいな。



このまま横になりたい。



< 95 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop