海恋
「前ぬ、方が……っ、うじらーさん、で……っ ずっと、良かった、さ…っ」
「…そっか」
今は、鎖骨までしかない赤茶色の髪。
短くなってしまった前髪。
「リコ…」
「…え」
「髪はさ、またすぐに伸びて来るよ…。
これからまた、伸ばすから…」
「咲良…」
リコは、泣き笑いの顔で、あたしを見てニコッと笑った。
「…にふぇーでーびる」
「えっ??」
にふぇ…?
リコは理解したのか、微笑みながら
「ありがとう、咲良」
と言った。
リコ………
「あたしからも、ありがとう」
あたし達は、お互いに笑い合った。