海恋
3年B組を出て、廊下を裕くんと無言で歩いていた。
ど、どうしよう…。
このままじゃ気まずいし… なんか、なんか言わなきゃ……。
…結局、何も言えないまま、1年A組の教室に着いてしまった。
裕くんは、自分の席に置いてある自分のバッグを持ち、帰ろうとした。
「あ、裕くん、バイバ… えっ?」
裕くんにバイバイって言おうとしたら、なぜか裕くんが目の前に立っていた。
「あ、あの…」
「…帰ぇーろう」
「…えっ?」
「やっ、やさから!
…俺と、まじゅんに、帰ぇーろう」
そう言ってる裕くんの顔が、ほんのり赤く染まっていた。