海恋
「ま、『まじゅん』って…?」
恐る恐る裕くんに聞くと、裕くんはハッとして
「…貝橋さん。
俺と“一緒”に、帰ぇーろう」
「…」
あっ、そう言う事。
あたしは、コックリと頷いた。
「じゃ、行くが」
裕くんに続いて、教室を出た。
「貝橋さんぬ寮はどこかね」
昇降口で靴に履き替えながら、裕くんが聞いて来た。
「えっと… あたしは女子寮Bだよ」
寮は、男女それぞれA~Dまでの4種類の寮がある。
その中で、あたしは女子寮B。
B-3号室。
「じゃ、寮まで送ってくさあ」
「えっいや…… そんなの、悪いよ」
「そんな事ないさ」