海恋
「ゆくいみそーれ、咲良」
部屋のドア前で、七海が言った。
また、訳わかんない言葉が出て来た。
あたしが焦っていると、七海はハッとしたような表情をした。
「…おやすみ、咲良」
と言いながら、微笑んだ。
あたしも微笑み返して
「おやすみ、七海」
と返した。
七海は愛想が良さそうに笑うと、あたしの部屋を出て行った。
あたしは布団に潜り込み、時が経つのをじっと待っていた。
あの計画を、再び実行する為に。
七海には、申し訳ないけど。
あたし、やっぱりもう限界なんだ…。
…暫く布団に潜り込み待っていると、何も物音がしなくなった。
お婆ちゃんが、寝たのだろう。