海恋
タイムカプセルの話が纏まると、あたし達は暫く海を眺めていた。
夕日に照らされて、オレンジ色に染まりキラキラ輝く海。
ふと、横から鼻歌が聞こえて来た。
「七海、その歌好きなの?」
聞き覚えのない鼻歌だったから、七海に聞いてみると、七海は鼻歌を止めて、海からあたしに視線を移した。
「うー。
コヌ曲、俺ぬ思い出ぬ曲なぬさあ」
思い出の曲、か。
曲名も聞いてみると、答えてくれた曲名は、あたしの知らない曲だった。
でも、七海に似合う曲名だった、と言う事だけは言える。
「…咲良」
「ん?」
七海の方を向くと、七海は真剣な顔と瞳で、こっちを見ていた。