海恋


「七海…」



「…辛かったなぁ」



「……え?」



七海が、初めて口を開いた。



「ずっと…そんな、思いをして…………辛かったろ」



あたしはコクリと頷く。



「だからね、もう… 嫌になっちゃったんだ。
生きてるのが。
この世界から、消えたくて……っ」



辛かった。



すっごく、辛かったんだ……。



そして……



ずっとずっと… 誰かに、この気持ちを、話したかった………。



聞いて欲しかったんだ…。



「うっ………あぁ………」



七海の腕の中で、泣いた。



七海の体は、暖かかったよ。



七海。



あたしに、もう一度、生きる希望を与えてくれて……



「ありがとう……」

















< 47 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop