海恋
あたしと七海は、少しだけ話をしてから、家に帰った。
それから家に帰る頃には、東の空が少しだけ明るくなっていた。
「お婆ちゃん、まだ寝てるかな?」
七海に聞くと、暫く『ん~』と悩んだ後、コクリと頷いた。
「寝てると思うが。
おばあも、さすがにこんな早くに起きてないさぁ」
「…そっか」
なら起こさないように、と静かに玄関を開けて、中に入った。
「咲良」
「な、何?」
七海が、綺麗な瞳であたしを真剣に見つめながらこう言った。
「…ちゅーは、俺ぬ部屋で寝ろ」
…えっ?
「えええええええぇぇぇぇ?!」
驚いて、思わず大きな声を出してしまい、ハッと口を両手で塞ぐ。
七海も目を見開き、固まった。