海恋
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「…気付かれんかったみたいね」
「はあぁ……」
あたしは、思わずヘナヘナと座り込んでしまっていた。
「大袈裟さぁ、咲良は…。
確かに俺も、さっきはおばあが起きんかヒヤヒヤしとったけんど」
七海が声は出さずに静かに微笑んだ。
あたしも声を出さずに微笑み返す。
「さて…と。
咲良、寝るが」
一通り笑った七海は、真顔に戻してそう言い、少し強引にあたしの腕を取った。
七海は、あたしの腕をそのまま引いて2階まで上がり、あたしの部屋じゃないドアを開けた。
白と青で統一された、シンプルな部屋。
あたしは、ここは七海の部屋なんだと察した。