海恋


七海の様子が、おかしかった。



口元はちゃんと笑っているのに、目はどこか悲しげで。



切ない表情と雰囲気。



「七… あれ?」



七海の姿は、いつの間にか、なくなっていた。



玄関に行き、サンダルが無いのを確認した時点で、察した。



どうやら七海は、どこかに出掛けてしまったらしい。



そして…七海は、午前中に出掛けて、昼過ぎになっても、帰って来なかった。




夕方になり、空が薄暗くなり始めても、七海は帰って来なかった。



さすがに心配になったあたしは、お婆ちゃんに断ってから、家を飛び出した。



「七海… どこにいるの?」



七海。



なんであんな表情をしてたの?



何かあったの?

















< 73 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop