女子高生の私と不機嫌な若頭


何日か経ったある日
いつものように
涼介さんに抱きしめられながら
眠りにつこうとしていた


「明日、出掛ける」


珍しくベットの中で話す涼介さん


『……私もですか?』


「雄哉の母親の所だ」


雄哉の……母親
私を毛嫌いしていた、あの人

そう思ったら、知らず知らずに
自分の手にギュって握っていた


出来れば会いたくない……
特に何かされたわけじゃない


「大丈夫、俺も行くから」


そう言って涼介さんは
私を少し引き寄せてくれ
私の頭にキスをする


『なっ……なっ……』

突発的な事で
恥ずかしくて、ちゃんと言葉にならない


「寝るぞ」


そう言って話を終わりにされてしまった
いつもそうだ
涼介さんのペースで話が終わっちゃう

けど…
涼介さんの寝息を聞くと
安心して私も眠ってしまう……。
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