禁断のプロポーズ
「本当に兄かもしれないと思いながら、こんなことしてたら、大問題だろ」

「……本当だったら、どうしますか?」

 夏目は少し考える。

 考えられるのも嫌だし、この間も嫌だな、と思っていたが、夏目は、

「海外にでも行くか」
と言い出した。

「何処かに兄妹でも結婚できる国があるはずだ」

 別れようと言わなかった夏目に泣きそうになる。

 いや、笑いながら、もう泣いていた。

「夏目さん。
 やっぱり、貴方と私は兄妹かもしれません」
と言うと、どうしてだ、と言う。

「だって、発想が同じなんですもん」

「莫迦か。
 ……夫婦でも、物の考え方は似てるだろ」

 そう言い、まだ冷たいままの身体を抱きしめてくれた。
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