禁断のプロポーズ
「姉の愛人説を否定したお前は、別の理由を探そうと、嘘偽りのないことしか書かれていないと自分で知っているお前の日記をチェックしようとした。

 そうだろう?

 あいつの日記は誰かに読まれることを想定して書かれている可能性もあるからな」

 イヤリングと同じように、と言う。

「そこに夏目と出会ってからのことも書かれているのなら、振り返ってみろ。

 あいつの行動を。

 そこになにか、おかしなことはないか」

 惑うように、その日記の表紙を見ていると、無理やり智久の方を向かされる。

 そのまま口づけられた。

 あのとき、道端でされたときよりも遥かに長く。

 落ち着いて。

 もう一度、最初から考えてみるんだ。

 そんなことを考えていて、逃げそびれた――。
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