禁断のプロポーズ
 ありがとう、灰原さん。

 仕事が出来るとかじゃなくて、面白いってとこが引っかかるけど……。

「第二から、偉い人と結婚とかってあるんですか?」

「最近はあんまり聞かないけど。

 ……愛人課とか言われちゃってるからね。

 昔は、第二とかの区別なく、秘書室しかなかったから、花形扱いで。

 結構いろいろあったみたいよ。

 専務のお母様とか、社長の奥さんとかもそう」

「綺麗ですよねー、専務のお母様。

 一度見ました。

 専務とそっくり」
と誰かが言う。

「専務、志貴島をかばって刺されたって噂ですが、大丈夫ですかね?」

「普通、秘書が専務をかばうもんじゃないかしら。

 ほんと間抜けね、あの子は」

 うう……。

「でも、専務って格好いいけど、冷たい印象だったんですけど。

 イメージ変わりましたよ。

 入り立ての秘書の子、それも、ライバルの遠崎課長の恋人をかばうなんてー」

 そこから、専務の話と、社内の格好いい男性社員の話で盛り上がっていた。

 入り立ての秘書っていうか。

 ずっと飼ってた猿、くらいに思ってるみたいなんですけどねー、と思いながら聞いていた。
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