禁断のプロポーズ
「構わなくていいと言ったろう」

「いえ、人として、なにやら見かねまして」
と言うと、夏目は、そんなにボロボロか? という顔をする。

 まあ、疲れている風なのは確かだった。

「海老レタス炒飯でどうですか?」

「餌付けか」
と言いながら、夏目は縁側を歩いていく。

 この人も、実は、水沢さんと変わらないくらい、一言多くないだろうか。

「海老なら、海老マヨの方が好きだが」

「まためんどくさいところをついて来ますね。

 今、構わなくていいって言わなかったでしたっけ?」

 じゃあ、いい、と居間に入ろうとするので、

「いいですよ。
 私も食べたくなりました。

 炒飯に入れるくらいの海老だから、そんなに立派じゃないですけどねー」

 そう言いながら、夏目を置いて、台所に引き返した。
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