禁断のプロポーズ
「あ、ありますよ、それくらい」

 すると、夏目は笑い、
「乗られてどうした」
と言う。

「……払い除けました」

 予想通りだったようだ。

 嫌だな、もう。

 なにもかも見透かされている、と思った。

 そのとき、夏目が、彼が居るのとは、反対側の手首を掴み、軽く上に乗ってきた。

「お、重いですよ、課長っ」

「夏目だろ」

「な、夏目さんっ」

「……お前、体力ないな。

 俺以上の重さの男は無理だな」

「どうでもいいから、降りてくださいよ〜っ」

 そうわめいてみたが、夏目は笑っている。

「結婚しようか」
と言ってきた。

「な、なんでですか」

「もともとお前がプロポーズしてきたんだろうが」

「いや、あれは……」
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