冷酷皇帝と偽りの花嫁~政略からはじまる恋の行方~

  (いや、、、やめて)


 リューリは夢中で、隠していた短剣を引き抜くと
 横にはらった。



   「、、、っ!」



 男が離れ、顔をゆがめた。

 腕に赤く刀傷ができている。



   「このアマ!」



 ふりあげた男の手に、リューリが打たれると思ったとき

 ピューと鋭い警笛のような音が、辺りに響き渡った。

 顔をあげた男達は、



   「ちっ、邪魔が入った。」



 そういうと、リューリ達をそのままに、その場から逃げ去った。

 小屋の方でも、バタバタと慌ただしい動きがあり、馬車が去っていく。

 程なくして、騎兵隊の一団が小屋に到着したのが見えた。


  (アシュレ様達が着いたんだわ)


 体の力がぬけたリューリはへなへなとその場に座り込んだ。



   「リューリ様!」



 御者が駆け寄って来る。
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