能あるイケメンは羽目を外す
「……楓、楓」

誰かが私の名を呼ぶ。

「う~ん、眠い」

もっと寝たいんだから、起こさないで。

「楓、起きて」

優しく声をかけられるが、だからこそ我が儘になって甘えてしまう。

「……いや、寝る!」

私は小さな子供のように駄々をこねた。

「二人で会社のサボるのは良いけど、俺とずっとベッドで過ごすことになってもいいの?」

耳元にどこか面白がるような響きを宿した陽斗の声が直接響く。

ベッドで過ごす……?俺と……?

寝惚けていて彼の言葉を理解するのに、数十秒かかった。

そんなの……いいわけない。

杉原さんだって迎えに来るはずだ。

私はパッと目を開けて叫んだ。

「駄目~!」
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