能あるイケメンは羽目を外す
「朝からずっと探してたんだ。どうして電話に出なかった?」

章介は私が彼からの電話もメールも無視したのでかなり苛立っていた。

「話すことなんてもうないから」

グラスをトレーに乗せながら、章介の目も見ずに答える。

「結婚式は悪い事をした。だが、やっぱり……俺達やり直そう」

章介の勝手すぎる言葉に私は絶句した。

やり直そうって……どこまで私を傷つけたら気が済むのだろう。

だいたい章介には他に女の人がいるじゃない。

「俺には楓しかいない」

……この嘘つき。

私は心の中で章介を罵った。

「受付の子と仲良くすればいいじゃない!」

私が声を荒げると、章介は私の言葉に顔をしかめた。

「噂を本気にしてるのか?」

「本当の事でしょう?」

私が章介の目を見据えて冷たく答えると、彼は急に表情を変えて私を罵倒した。

「なら、お前はどうなんだ?専務の女って嘘が流れているが。俺とは一度も寝なかったくせに、専務とは寝たのか!」
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