能あるイケメンは羽目を外す
楓の火傷の状態を確認して防水テープを貼ると、彼女をバスルームに送り出した。

それから、ルームサービスを取って朝食を済ませると、俺達は荷物をまとめてホテルをチェックアウトした。

「ハルト!」

ホテルのフロントで俺に気づいたメルが俺に気づいて手を振りながら駆け寄って来る。

「もう帰るの?」

「東京で仕事が待ってるからね。メルの迎えは……」

「明日、石垣空港に迎えが来るらしいわ。ハルト、チクったわね」

俺をキッと睨みながら、メルは口を尖らせる。

「ここで干からびても困るからね。あまり日焼けするんじゃないよ」

「わかってるわよ。それから、ハルト……」

メルが俺に顔を近づけ耳打ちする。
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