能あるイケメンは羽目を外す
全てはメル次第だったわけだが、うまくいったらしい。

「うっ……もういい!」

メルは一人キョトンとしている楓に向き直ると、首に巻いていたショールを取って、楓の首に巻いた。

それは薔薇が描かれたピンクのショール。

「これ、ハルトがデザインしたの。あげるわ。今日はずっと着けてなさいよ。良いわね?」

凄い剣幕で言うメルに気圧され、楓は引き気味になりながらコクリと頷く。

「……あ、ありがと。でも……いいの?」

「火傷させちゃったし……。いい?ボーッとしてたらあの腹黒悪魔の思う壺よ。あんたがハルトを振り回しなさい!」

メルは楓に意味不明の忠告をし、ここに来て初めてにっこり微笑んだ。

「……はい?」

メルを不思議そうに見ながら頷く楓。

「他の女にハルトを取られるんじゃないわよ」
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