Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
「そうね。初めはそうかもしれない。でも、すぐに俊次くんは俊次くん、違う個性を持った選手だって分かったら、比較もされなくなると思うし。ラグビーは役割が細かく分かれてて、個性に合わせてそれが割り当てられるから、ポジションが違えば、あまり比べられることもないんじゃないかな。」
「…でも、ラグビーの練習って、すごいきつそうだし…」
まだ奥歯に何かが引っかかっているような俊次の言葉を聞いて、みのりは可笑しそうに笑いをもらす。
「スポーツをしない私が言うのも変だけど、練習がきつくないスポーツってあるのかな?それでも、俊次くんのお兄さんが、あれだけラグビーに熱中したのはどうして?知りたいと思わない?…それに、私は俊次くんがラグビーしているところ見てみたいな。」
一点の曇りもないみのりの笑顔を見て、俊次はしばらく考え、自分の気持ちを確かめているようだった。
そんな俊次を、みのりはもう何も言わず、ただ見守った。自分の熱意が、俊次に伝わっていることを信じて…。
そして、おもむろに俊次は目を上げてみのりを捉え、つぶやいた。
「俺が試合に出たら、必ず応援に来てくれるんだよな?」
その言葉の意味を考えながら、みのりが顔を輝かせて答える。
「もちろんよ!」
その約束をしたことで、俊次はラグビー部に入ることを確約したようなものだった。