Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
「…ダメ、…ですか?それじゃ、どうしましょう?」
遼太郎の不機嫌そうな顔を見上げて、陽菜は意気消沈する。けれども、陽菜の提案は、遼太郎に別の思考をもたらした。
「そうだ。表参道を通って…、行ってみたいところがあったんだ。よし、まだ時間も早いから、行ってみよう。」
と、言いながら、陽菜の意思を確かめもせず、遼太郎はおもむろに歩き出す。
大股の上に早足で歩く遼太郎を、陽菜は慌てて、半分小走りで追いかけ始めた。
「…どこに、行くんですか?」
しばらく歩いて、表参道に差し掛かった頃、ようやく陽菜が遼太郎に尋ねた。
声をかけられて、遼太郎がチラリと陽菜へと視線をよこす。
「表参道の先にあるものは?」
「……え?」
逆に遼太郎から問いかけられて、思わず陽菜の歩く速度が緩む。しかし、遼太郎はそのまま歩き続けるので、陽菜はまた走って追いついた。
「表参道の先は、…原宿?」
どうやら陽菜の頭の中には、表参道や原宿でショッピングをしたり、遊んだりすることしか浮かんでいないようだ。遼太郎から呆れたような顔をされて、陽菜は少し縮こまった。
「表参道って、明治神宮に通じる道だから、『参道』って言われてるんじゃないのか?」
「ええっ!?それじゃ、これから明治神宮まで行くんですか?!」