Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
「うん、俺はそのつもりだけど、もし君はこの辺で買い物なんかしたいんだったら、時間と場所を決めておいて、後で落ち合ってもいいよ?」
食事をするまで二人で時間を潰せば、それなりにデートのようなものができると目論んでいた陽菜だが、対照的に遼太郎は、そういう思考は皆無のようだ。しかし、ここで別行動をとってしまっては、今日のためにいろいろ苦労をした意味がなくなる。
「…いや、買い物なんて、しなくていいです。もちろん一緒に行ってみます!…実は、私も明治神宮には行ったことないんです。」
陽菜のこの返答に、遼太郎は意外そうに陽菜を見下ろした。
「へえ?長谷川さんは、東京の人じゃなかったっけ?」
遼太郎が少しは自分のことを知っていてくれていることに、陽菜も意外さを感じ、そして嬉しくなった。
「私の家は東京って言っても、立川だから。初詣なんかも、近所の神社に行きますし。都心に出てきても、なかなか行く機会は…。」
「そうだな。普段、友達と遊びに行く所じゃないかもしれないな。」
と言いながら、遼太郎がほのかに笑ってくれた。ほんの少しでも打ち解けてくれた気がして、陽菜はもっと嬉しくなって自然と顔がほころんだ。