Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
「…あの時は、先生のことが気になってしょうがなかったけど、まだ、好きなのかどうかは…。本当に好きだって自覚したのは、先生が前に付き合っていた人と別れたことを教えてくれた時です。」
遼太郎の目から焦りは消え、深い眼差しでみのりは見つめられた。痛みを伴うような胸の鼓動が、みのりの中で起こり始める。
まだ、暑さの残る秋の初めだった。あの時、一緒に見上げた空の青さを、みのりは思い出した。
あの時から、ずっと遼太郎は想ってくれていた――。
遼太郎がいつもみのりのことを見守って、優しく寄り添ってくれたからこそ、みのりも恋の魔法にかかり、遼太郎を深く想うようになった。
「…私はね。花園予選の決勝戦の時よ。遼ちゃんのドロップゴールを見た時に気づいたの。遼ちゃんのことが好きなんだって…。」
二度目の告白のようなみのりの言葉に、遼太郎の全身に震えが走り、鳥肌が立つ。
あの花園予選の決勝戦の時、みのりの心の中でそんな大きな変化が起こっていたなんて、遼太郎には想像さえできなかった。
「…そんな、前から…?」
と、遼太郎がつぶやく。
淡い期待をしたことならあるが、みのりがそんなふうに想ってくれているなんて、遼太郎は卒業式の日に告白するまで全く気付くことなどなかった。