Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
自分の中に芽生えた感情への戸惑い。その気持ちを自分で認めた後、許されない恋の苦しさ。苦しいけれども、どうしようもなく深まっていく遼太郎のへの想い。
遼太郎は、そんなみのりをずっと想い続けてくれていて、ずっと見守ってくれていた――。
その時、みのりの心の堰が切れて、満々と湛えられていた想いが溢れ出した。
たった今、遼太郎がきれいに雨粒を拭い取ったみのりの頬に、水滴が零れ落ちる。
「…先生…?」
突然涙を落とし始めたみのりに、遼太郎は驚いて、その顔を覗き込んだ。
みのり自身、予想外の自分の反応にうろたえて、思わず両手でその顔を覆った。
両手を拳に変え、自分の中の深い底からかき乱されて溢れ出してくる激しい感情を、何とかして押し止めたかった。
それを表現せずに済むように、みのりは必死で堪えようとした。
高校生や大学生が謳歌し楽しむような、刹那的で軽い恋愛ではない。
辛すぎることもあった様々な恋愛を経験してきて、それでも人を好きになってしまった深い想い。自分でももてあまし制御できなくなるような激しい感情。
みのりはそれを、自分の中に押し止めておくことに、我慢ができなくなってしまった。