Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



 自分の想いを遼太郎に伝えたいと、みのりは口を開いたが、何も言葉にならず、出てくるのは、


「遼ちゃん…。」


という囁きと、涙ばかりだった。


 囁きを聞いた遼太郎は、思いつめたような眼差しになる。その繊細な瞳が近づいたかと思うと、そっと唇が重ねられていた。


 遼太郎に会えなかった時間、ずっと自分の中で反芻していた感覚が、今現実となってみのりを包み込んだ。
 しかし、みのりの想いは収まるどころではなく、唇が離された時には、もう一度遼太郎に触れたくてしょうがなかった。

 みのりの切なる想いを聞き届けてくれたかのように、遼太郎は再び唇で唇に触れた。たった今の口づけよりも、想いを込めて力強く。
 思わずみのりが口を開いて、それに応えると、遼太郎もそれに反応する。


 遼太郎の感情の中に、みのりへの愛しさだけではない、渦巻く激しさが加わって、次第に自分が制御できなくなる。いつもは緊張して固く張り詰めていた唇が、柔らかくなり、キスが深められていく。

 遼太郎の唇がみのりに甘噛みされ、方向を変えて重ねられた時、遼太郎の舌がみのりのそれを絡め取った。

 あまりの甘い感覚に、みのりの体は崩れ落ちそうになる。遼太郎の力強い腕がそれを抱きとめ、キスは更に情熱を帯びた。


< 62 / 775 >

この作品をシェア

pagetop