Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
「……先生?それは?変わった料理してますね。アルミホイル焼いて食べるんですか?」
遼太郎が、みのりに寄り添うように立って、フライパンの中を覗き込んだ。
「これ?そう、今日は遼ちゃんのために、上等なアルミホイルのステーキを……って、そんなわけないでしょ!」
みのりが遼太郎を肘でつついてツッコミを入れると、遼太郎も楽しそうに目を細めた。
「中にサーモンとキノコが入ってるの。こうやって蒸し焼きにして、アルミホイルが膨らんだら出来上がり。すぐできるから、あっちで待ってて?」
ニッコリと可愛い笑顔を見せてくれるみのり。そんなみのりがキッチンにいる光景を、遼太郎は居間のローテーブルの前に座って、しみじみと眺める。こうやって、みのりが自分のアパートで料理を作ってくれてるなんて、本当に夢みたいだと思った。
……しかし、遼太郎の視線がみのりの左腕に留まる。ちょっと手を添えるくらいのことはできるようだが、重い物を持ったり腕を伸ばしたりするのは、まだ痛みがあるのか難しいようだ。
明日には、みのりは芳野に帰ってしまう。完治していないこんな状態で帰すのは心が残るけれど、みのりをずっとこの狭いアパートの中に閉じ込めておくわけにもいかない。