Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



「遼ちゃんの服が濡れちゃうよ。」


 落ち着かない胸の鼓動を押し込めながら、みのりは髪を洗ってくれている遼太郎に言葉をかけた。


「大丈夫です。どうせ後から、俺もシャワー浴びるんだし。」


 遼太郎は、少々ぶっきらぼうな感じで答える。


「それじゃ、遼ちゃんもついでに、シャワー浴びたら?」

「……え?」


 遼太郎の目が大きくなって、みのりを見つめた。こんな狭いところで、二人とも裸になってしまったら、その先はシャワーどころではなくなってしまうかもしれない。
 けれど、みのりの表情を見ても、そこに深い意味などはない。遼太郎はためらいながらも自分の服を脱いで、浴室の外に放り投げた。

 努めて意識しないように、みのりの腕の代わりになることに専念する。みのりも借りてきた猫のように、おとなしく遼太郎に体を洗ってもらった。


「遼ちゃんも。背中、洗ってあげる。」


 みのりはスポンジを受け取ると、遼太郎の広い背中を丹念に洗った。
 それから、遼太郎は手早く自分の頭と体を洗って、シャワーを流し終えると、ドアに引っ掛けてあったバスタオルを手に、みのりを拭き始める。一通りみのりを拭き終えた後、そのまま遼太郎自身の体も拭きあげる……。


 その遼太郎の姿に、みのりは改めて見惚れてしまう。本当に若々しくて力強く、綺麗な体だと思った。


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