Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
遼太郎も、自分の役目を引き継ぐ宇津木を育てたいという気持ちがあるに違いない。
「宇津木!宇津木!」
と、試合中も何度も声をかけ、スタンドオフが一瞬でしなければならない判断の助けをしているようだった。
試合は、34対21でノーサイドとなり、芳野高校の勝利で終わった。5つ取ったトライのうち、遼太郎と二俣は1つずつトライを取る大健闘だった。芳野の高校生としての最後の試合は、二人のとって最高の試合となった。
「どうだった?みのりちゃん!ロックの俺も、カッコいいだろ?!」
ノーサイド後の礼をして、江口による訓話が終わり円陣が解かれた後、みのりのところへ早速やってきた二俣が、自分を親指で指しながらそう言ってのけた。
相変わらずのノリに、みのりも思わず笑いをもらす。
「うん、カッコよかったね。スクラムの時は、ナンバーエイトの時よりも大変そうだけど…。」
「そうなんだよ!さすが、みのりちゃん。よく分かってる!!何も考えず、とにかく力いっぱいグイグイ押さなきゃいけないんだよ。しかも、この前のスクラム練習の時、右プロップの徳井が…」
と、二俣が調子に乗ってきたとき、2年生の徳井が飛んできた。