幼なじみの男子は無愛想。
「あのねまだ誰にも言ってないんだけど・・・うちのお父さんとお母さんが離婚したの。」

そうなんだ。でもなんかそんながしてた。雰囲気的になんか。

「でお父さんに引き取られたの。」

「よかったじゃん」

「最後まで聞いて」

「はい」

なんだよ。

「お父さんがさアルコール中毒なの」

!?

「それってお前まさか・・・!?」

「そう。言わなくていい。」

嘘だろ!?

アルコール中毒って確か酒が切れたらめっちゃ暴れだして暴力とかふるうんだよな

じゃあ沢城は・・・実の父親に虐待されてるってことか・・・!?

「ちょ・・お前それ警察に「ダメ」」

言いかけてたのに沢城は俺の言葉を止めた。

「なんでだよ!」

「ダメなの。」

そういって沢城は俯いてしまった。

あぁそれはこれ以上何も聞くなってことか。

「わかった。分かったからさお前今日親父さんいんのか?」

「いや・・・今日から出張で家は私一人だけ」

それなら。

「俺んち来いよ」

「え?」

「一人なんだろ?一人で飯食うよりみんなで食ったほうが飯ってやっぱうまいじゃん?」

「でも・・・」

「でもじゃねえよ。ほらいくぞ」

そうして俺は沢城を立たせた。

「後ろからちゃんとついて来いよ」

「うん」


「そんなに優しくしないで・・・。好きになるから・・・いやもう・・・私は杉本の事が好き・・・」

そんなことを言っているとは知りもせずに。

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