告白します。
主任はなおも話を続ける。


「大学や高校の同級生が、ゾロゾロと結婚してった時はさぁ、まだ若いのにつまんないなとか、呑み会のつき合い悪くなったなとか、子供の運動会のビデオとか見させられると辟易してたもんだったけれど、最近はそうでもなくなってきたよ。年齢だね。」


「あの、しゅに、」


「よくプロポーズでさ、一生をかけて君を幸せにするよ、なんてあるだろ。俺、何だかソレに違和感あってさ。布団の中で惰眠を貪る事に幸せを覚える人や、通帳の預金残高を眺める事が幸せな人だって居る。何に幸せを感じて、どんな幸せを求めるのか、人それぞれじゃん。」


えーと……。
主任はここに来て、何故か人生観を語り始めた。


「俺は高野さんの事を何も知らない。何に幸せの価値観を見いだし、どんな事に腹を立てて、どういうきっかけで涙を流すのか。今の段階で、君を幸せにするよなんて漠然としてて無責任な事は言えないけれど、少なくとも俺は高野さんと一緒になる事で、幸せになれる自信は有るよ。」


わ。……うわ。


一見、頼りなさそうだけれど、同時に真摯な気持ちも伝わってくる。
君を幸せにする自信は無いけど、僕が幸せになる自信は有るよだなんて、凄い文句だ。


……でもなぁ…。
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