溺愛ドクターは恋情を止められない
それから、小谷先生と私はラインで会話を交わすようになった。
【また当直だよ。早く帰りたい】
【頑張ってくださいね】
【一緒にやろうよ】
【お先に失礼します】
彼がスマホ越しに微笑んでいる姿が浮かぶ。
【冷たいなぁ】
こういうラインが入るときは、スマホの使用できるエリアにいるということ。
緊急のオペなど入っていないんだと、安堵した。
だけど、救急に休める日はなかった。
「高原先生、救急車入ります」
その日の外科系当番は、高原先生だった。
引継ぎを済ませる間もなく運ばれてきた患者は、交通事故に遭った小学生。
登校中に車に突っこまれたという報告だった。
軽傷の患者は別の病院に搬送され、重傷の患者が数人運ばれて来た。