溺愛ドクターは恋情を止められない
でも、別れられないって?
そう断言できるだけの理由があるのだろうか。
だからといって、いい加減な気持ちで小谷先生と付き合うという訳にはいかない。
その日は、眠れない夜を過ごした。
「おはよ」
次の朝、更衣室に行くと、那美も少し眠そうな顔。
「都、おはよ」
「那美、疲れてる?」
「ううん。お泊りしちゃったから」
思わぬ返事が帰ってきて、一瞬動きが止まる。
「彼と?」
「そりゃそうよ」
幸せそうで、うらやましい。
私は失恋が確定してしまった。
「そういえば、彼、病棟によく行くんだけど……」
ここではまずいのか、那美は私を引っ張って、更衣室を出た。
「どうしたのよ?」
「うん。なんか小谷先生、少し前に彼女をフッたみたいで、誰と付き合いだしたのかという話で持ちきりみたいよ」