溺愛ドクターは恋情を止められない
次の日も、私に突き刺さる視線は変わらなかった。
小谷先生を奪ったという噂に加え、元カノに殴られたという、傍から見れば面白い話題は、あっという間に病院中を駆け巡った。
それでも、小谷先生と付き合ってはいない以上、なにも言うことはない。
ただ黙って、仕事を続けるしかなかった。
「都、ちょっと……」
患者の切れ間に、内藤さんが私をスタッフルームに呼んだ。
「聞いたよ。あの噂、本当なの?」
「いえ。事実ではありません」
「だよねー」
よかった。
内藤さんは私を信じてくれる。
「まったく、小谷先生の女癖が悪いのが原因よ。ちょっと仲良く話しているだけで、噂になっちゃうんだから。先生にガツンと言ってあげるよ」