溺愛ドクターは恋情を止められない
「児相の電話番号を調べて欲しい」
「えっ? はい」
児童相談所?
その一言で、なにがあるのかを理解した私は、慌てて番号を調べ始めた。
「もう一台、激しい腹痛の患者を受けたから、松浦さん、高原先生の方をお願いできる?」
「はい」
加賀さんがバタバタと動き出して、殺伐とした雰囲気に包まれていく。
「わかったか?」
「はい」
スタッフの出入り口から受付に入ってきた高原先生に、電話番号を書いたメモを手渡すと、待合室で顔色ひとつ変えずボーッと座っている母親に視線を送った。
「ちょっと」
高原先生に再び手招きされて、今度は仮眠室に向かった。
「今から電話をする。悪いが、あの母親から目を離さないでくれるか? ナースには病棟手配に行ってもらってるから」
「わかりました」