溺愛ドクターは恋情を止められない
「松浦、なに食いたい?」
「なんでもかまいません」
「了解」
忙しくて疲れているはずなのに、彼はとても元気そうに見える。
もともと体力があるのだろう。
彼は洋風居酒屋に車を走らせた。
「松浦、飲むんだろ?」
「いえ、そんなには……」
先生は車だし、飲めないはず。
「でも、高原が飲めるみたいだぞって言ってた」
高原先生の名前が出て、ドクンと心臓が跳ねる。
それに、あの日……高原先生の家で酔って寝てしまったことを思い出し、思わずうつむいた。
でもそれじゃあ、小谷先生が私に告白したことを高原先生は知っているの?
「内藤は酒乱で、加賀さんはザルらしいと言ってたけど」
高原先生が言っていたのは、私のことだけじゃないんだ。
だけど、それがわかって安心するのはどうしてだろう。