溺愛ドクターは恋情を止められない

「だから、ほとんどひとりでコンビニ弁当。医者の癖に、不健康だよな」


高原先生は、少し口角をあげて、苦笑している。

病院の勤務医、特に研修医が過酷な労働を強いられているのは噂には聞いていた。
そして、その過酷な現場を目の当たりにして、本当に大変な仕事だと思った。


「だから誰かと飯食ったなんて、久しぶり」


まだ配属されて五日だけれど、毎日緊張続きで、肩の力を抜くときがなかった。
実際に命に対峙している先生たちは、もっともっと緊張しているはずだ。


私と食事を共にすることで、少しでもリラックスできたなら、こんなにうれしいことはない。

それに……高原先生は、さやかちゃんのことで落ち込んでいた私を、励まそうとしてくれたに違いない。
< 28 / 414 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop