溺愛ドクターは恋情を止められない
「今はゆっくり休むことが大切。ごく弱い薬だから安心して」
先生はゆっくりと睡眠薬を入れてくれた。
「大丈夫。ここにいるから」
「……はい」
目を閉じるだけで恐怖に襲われたのに、今度は眠れそうな気がする。
それは薬のせいではなく……彼が私の手を握ってくれたからなのかも、しれない。
「おはよ」
太陽の光を感じて目を開けると、今度は小谷先生が私の顔を覗き込んでいた。
「おはようございます」
「よかった。無事で」
彼は大きく息を吐きだした。
「ご心配をおかけしました」
小さく首を振る彼は「痛いところないか?」と尋ねてくれる。
「はい。今は大丈夫です」
すると先生は、私の額の髪をよける。
「ごめんな。女の子の顔に傷なんか作って」
「先生のせいじゃないですから」
そんな風に謝られると、恐縮してしまう。