溺愛ドクターは恋情を止められない
「変わりないか?」
「はい。元気です」
「それはよかった」
満面の笑みを見せる先生は、なにかの音に気がついて振り向いた。
「なんだ、お前か」
誰?
私からは見えなかったその人は……。
「それはこっちのセリフだ」
高原、先生だ。
「松浦、おはよう」
「おはようございます」
と言ったものの、まさか来てくれるなんて思ってもいなかったから、驚きを隠せない。
「高原。お前、澄ました顔して……。ここにこうして来るってことは、それなりの覚悟があってのことなんだな」
どういうこと?
訳がわからず小谷先生を見つめていると、「あぁ」と高原先生が答える。
「はぁ。そうか……」
その時、小谷先生のスマホが鳴った。
「はい。――了解。戻ります」
どうやら病院から呼び出しの様だ。