溺愛ドクターは恋情を止められない
「うん。いただくよ。でもお見舞いに来たのに、悪いな」
「いえ、コーヒーくらいでおおげさです」
弁当の容器を片付け、コーヒーを淹れはじめる。
これを飲んだら、彼は帰ってしまう。
そう思うだけで泣きそうになる。
恋って、こんなに辛いものだったのかな……。
一秒でも長く高原先生と一緒にいたくて、いつもよりゆっくりコーヒーを淹れている私は、バカかもしれない。
叶わない恋なのに。
砂糖とミルクも用意した。
『疲れたときは甘いもん』だから。
そういえば、チョコも買ってきてくれていた。
小谷先生がくれたケーキは冷蔵庫にしまってある。
でも今は、チョコを食べたい。
コーヒーを運ぶと、先生はいつの間にかソファに移動していて……。
「高原、先生?」
眠ってる……。