溺愛ドクターは恋情を止められない
しばらく沈黙が続く。
なんと答えたらいいのか、思いつかなかった。
「松浦って、酒飲める人?」
そんな沈黙を破ったのは、先生の方だった。
「甘い物を少しだけなら」
「女の『少し』って信用できないからなぁ」
重い空気を打ち破るかのようにクスクス笑う先生は、コンビニの駐車場に車を停めた。
「なにがいい?」
「えっ?」
「だから、お酒」
まさか、買って飲もうということ?
「車だから飲みにいけないし、鈴、つけられちゃってるから、あんまり飲めないんだけどさ」
先生はスマホを指差す。
そういえば、食事の間もスマホはテーブルに置いてあった。
病院から呼び出されるかもしれないということか……。
先生が車を降りようとするから、慌てて止める。