溺愛ドクターは恋情を止められない
「ダメだ。もうこれ以上は。絶対安静なのに」
そのまま私の肩に顔をうずめた奏多さんは、苦しそうにそうつぶやいた。
いいのかな。
私、こんなに幸せで。
私もまた彼の大きな背中に手を回し、幸せを貪る。
どれくらいそうしていたのだろう。
彼は私を抱き起すと、少しだけ照れた笑みを見せる。
私も恥ずかしくて、彼の胸に飛び込んで顔を隠した。
「やっと、抱きしめられる」
彼の声が少し震えている。
「私で、いいの?」
本当に私でいいの?
酒井先生じゃなくて?
すると彼は、私を抱き寄せたまま話し始めた。
「初めて松浦に会ったあの日、患者の死に動揺している都を見て、一瞬で魅かれていた。あぁ、ここに俺の理解者がいるって、ホッとしたというか……」