溺愛ドクターは恋情を止められない

「小柴部長も、高原君が交際を断れないような状況を作ったのは自分だからと、責任を感じておられる。だが、部長は酒井君の父親だ。大切な娘が傷ついた事実を無視できないだろう。その点も考えないとね」


プライベートな事情で人を動かすなんて、本来してはならないこと。

でも、冷静に考えて、酒井先生が奏多さんとずっと顔を合わせて働き続けるのは酷かもしれない。
そうすれば、どちらかが辞めるという選択肢も出てきてしまう。

それならば、と考えたのかもしれない。

酒井先生も腕のいいドクターだ。
父親である小柴部長はもちろんのこと、院長も手放したくないだろう。


「もちろんです。私がここを去ることに異存はありません。ですから、二年という時間だけで許していただけるとは思っておりません」
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