溺愛ドクターは恋情を止められない

奏多さんの言葉に耳を傾けながら、私の選択が本当に正しかったのか不安になる。


「本当に、松浦君のことが大切なんだね」

「はい」


ためらいもなく返事をする奏多さんに驚きながら、彼の将来をメチャクチャにしたのかもしれないと、体が震える。


「悪いが、二年というのは、君に選択の余地はない。野上総合で高原君の能力を発揮することが最終的な償いになると思ってほしい。部長も苦しめたくはない」


それは、ここに戻ってこられる保証をしてくれるということだろう。

そして、一定の冷却期間を設けることで、小柴部長の父親としての面目も保ち、私的なことで、愛弟子を設備の整わない診療所へ追いやらなければならない、医師としての小柴部長の辛い気持ちも十分に汲んでいるのかもしれない。
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