溺愛ドクターは恋情を止められない
それから私達は、他愛もない話をたくさんした。
「先生、いつもなにを食べてるのー?」
使った形跡のないキッチンを見て、疑問に思った。
「コンビニ弁当か、カップラーメンだな」
「えー、栄養偏っちゃうよぉ。お医者さんのくせにぃー」
あれ、舌がもつれてうまく話せない。
「俺、作れないから。作ってくれる人もいないし」
「仕方らいなぁ。私が作ってあげる」
ポテトチップスを口に運ぶ先生が、ククッと笑う。
「なぁに?」
「お前、もう酔ってるの? キャラ違うし」
「酔ってなんか、な……い」
と言いつつも、頭がふわふわして、自分がなにを話しているのか把握できない。
お酒は飲めるけれど、決して強いわけではない。
緊張の連続で疲れ切っていた私は、あっという間に酔ってしまったようだ。