溺愛ドクターは恋情を止められない
無性に喉が渇いて、水を飲むために水道をひねると、キッチンのカウンターの上に、無造作に薬が一錠置いてある。
ロキソニンって、たしか解熱鎮痛剤だったような。
薬の隣には、私のスマホ。
いつの間に、バッグから出したのだろう。
スマホを手に取ると、隅の小さなランプが光って、メールの受信を示していた。
ロックを解除してみると、見知らぬアドレスから、メールが来ている。
【おはよう。
病院から呼び出しあったから、行ってくる。
今日はそのまま日直だから、悪いけど玄関の鍵閉めて、ポストに入れといて。
多分、二日酔いしてるだろうから、薬、置いとく。
それから、昨日の約束、忘れるなよ】
高原先生からだ。
どうしてアドレスを知っているの?
ロックがかかっているから、勝手には見られないはず。
とすると、私が教えたの?
それに、約束ってなに??
まずい。まったく覚えてない。
こんな失態、生まれて初めてだった。