闇夜に咲く華 -舞狐録-





そして舞桜さんの部屋に来た。


部屋には化粧道具とか着物とか簪とか……とにかく色々あった。





「う~ん。月狐はんにはなにが似合いはるかなぁ?」





そう言いながら舞桜様は着物をあさる。




「舞桜さま。適当な着物で良いですよ。俺なんかに……」




「もう!月狐はんは女子なんだから俺じゃなくて私どす!!そしてうちのことは舞桜って呼んでおくれやす!!!!!!」





「は~い」





お……わ、私は仕方なく返事をした





「ん~、これとかどうどすか?」




そう言って差し出してきたのは綺麗な夜空色に散り行く桜が書かれている綺麗な着物。




「きれー…」




「気に入ってくれはった?月狐はんに絶対似合うと思うで!!(ニコ)」




そう言って優しく微笑んでくれた





「けど…私、舞桜ちゃんみたいに美人じゃないから着れない。似合わないから」




そう、私は不細工なのだ。





「そんなことないどす!!月狐はんは似合いますえ!!(無自覚どすな…)」




「…舞桜ちゃんが言うなら……頑張って着てみる」



なんだか着ないと嫌な予感がしたからね…




「それでええんどすよ♪」






そう言って私の袴を脱がし着物を気づけしてくれた。





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