空色canvas
「俺に言えないことなん?」
「………」
圭介に言えないこと?
…そうじゃない。
ただサヤのことをどう話したらいいかわからないんだ。
同じ大学の敷地内にいる。
だけどサヤを芸術棟の裏にあるあの場所でしか見たことがなくて、サヤ自身も
「ここには絵を描きに来てる」と言う。
しかも自分は10歳だと…
そんな話をしたら圭介は不審な顔をするに決まってる。
でも、同じ大学に居るってことはもしかしたら圭介もサヤのことを知っているかもしれないわけで…
話すべきなのか、やめるべきなのか…ぐるぐると自分の中で自問自答した。